本格的な夏に向かう7月は、大きな蓮の花が池を覆います。植物としても生命力が強く、仏教やヒンドゥー教、密教では神仏が座したり供物に使われるなど、古代から聖なる象徴としても、人々の生活に密接に関わってきた花です。開花のときに、「ポン」と音がするという話を聞いて、早起きして是非一度聞いてみたいと思っていましたが、それはどうも『俗説』らしいですね。こんなところも、花の姿になにやら神秘的な佇まいを感じさせる源泉なのかもしれません。
◆ 蓮の開花を朝日の中に見て
この季節に日本各地で池に開花する蓮は、水面に花を浮かべるように咲く睡蓮とは別の種です。睡蓮はエジプトの原産、熱帯から亜熱帯にかけて咲く熱帯植物ですが、こちらも、蓮と同じく古代エジプトの時代から神聖な花とされていたそうです。